授業づくりJAPANの「日本人を育てる授業」

わたしたちは誇りある日本人を育てたい。真の国際派日本人を育てたい。

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新渡戸稲造

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■安達弘先生の「小学校歴史人物学習 <なってみる日本史>」の紹介を続けます。
これは安達先生のブログ「授業づくりJAPAN YOKOHAMAプライマリー」から転載しています。

安達先生の授業は文科省推薦のアクティブ・ラーニングの歴史授業版です。
また、B4用紙裏表印刷のプリント(ワークシート)1枚だけで学習できる画期的なスタイルによって、
ユニバーサルデザインを実現した歴史授業としても定評があります。
誰でも成果が出せる授業であり、誰もが意欲的に学習に取り組める授業です。
 

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大正の人物学習の二人目は新渡戸稲造である。
 新渡戸は『武士道』の著者や国際連盟の事務局次長として知られているが、当時の「植民地学」の権威であり、台湾農業を改革させたことでも有名である。新渡戸の業績や思想を学習することで日本の植民地経営について考えさせる。

 まず肖像写真を見せる。
新渡戸
新渡戸稲造肖像



<ワークシート・第1ページ>
★新渡戸稲造の肖像画は旧5千円札に使われていました。
  その下の2枚の写真は稲造とどんな関係があるか予想してみましょう。
5千円
旧五千円札

◇本の表紙
武士道
英語版・武士道

◇ある植物
サトウキビ
サトウキビ

  児童からは以下のような予想が出された。
*このある植物とは「竹」で、竹に関連したことでベストセラーを出したのでは?
*植物について研究した人だろう
*表紙にBUSHIDOと書かれているので「武士道」についての本でhないか?
*英語で書かれているので英語で書いた人なのか?
*この本で外国から認められた
*これは竹ではなくてサトウキビだと思うので、サトウキビの本を書いたのか?

 『みなさんの予想は当たらずとも遠からずといったところでしょうか。なかなかいい点を見抜いています』



<ワークシート・第2、3ページ>
★太平洋のかけ橋になりたい~新渡戸稲造

①農業学を志す
新渡戸稲造は、岩手県の武士の家に生まれました。
 明治時代になって東京で英語の勉強をしているころ「これからの日本に必要なのは科学技術だ。この分野で西洋の国々におくれを取っていてはいけない」と考えて農業学を学ぼうと考え、北海道の札幌農学校へ進学しました。

②『武士道』を英語で出版
日本とアメリカをつなぐ「太平洋のかけ橋になりたい」とアメリカの大学へ留学した稲造は、キリスト教の信者となり、アメリカ人の女性と結婚しました。稲造は日本に戻って札幌農学校の先生になりましたが、再びアメリカへ渡り1900(明治33)年『武士道』という本を英語で出版しました。
 この本は「日本人の考え方や行動」のもとになるものが「武士道」にあることを説明した本です。この本は英語からドイツ語・フランス語・ロシア語にも訳されて世界中で読まれました。当時、まだ日本のことをよく知らなかった世界の人たちはこの本を読むことで日本人を理解してくれるようになったと言われています。この『武士道』を読んで感動したアメリカ大統領セオドア・ルーズベルトは、すぐに数十冊を購入して「ぜひ読んでほしい」と配って歩いたそうです。

③国際連盟事務局次長になる
1920(大正9)年に稲造は新しくできた国際連盟の事務局次長の仕事につきました。スイスのジュネーブ本部を中心に世界中をかけまわる日々が始まりました。スピーチのうまかった稲造は、ヨーロッパを中心に講演活動を行い、世界中にその名を知られるようになりました。


★新渡戸稲造になって台湾の農業を立て直してみよう!

 さて、稲造は『武士道』を出版した次の年に台湾の農業を立て直す仕事をまかされました。当時の台湾は日清戦争後に日本の国土となっていたからです。
 稲造は、遅れている台湾の農業の中からサトウキビに目をつけました。サトウキビから取れる砂糖を中心にして台湾農業を立て直そうと考えたのです。さっそく、台湾のサトウキビ農業の長所と短所を調査しました。


◇長所:台湾にサトウキビ農業が適している理由

①台湾の気候は1年中暖かく、雨の量もちょうどよい。しかし、植え付け時期にもう少 し水があればさらに収穫が増えるだろう。
②サトウキビは重いので運搬がたいへんだ。その点、広い平野がある台湾は適して いる。また、人工的に水の調節をすることができれば平野なら調節しやすい。
③台湾の近くにある日本や中国では砂糖を使う量が年々増えているので、たくさん 売れるはずである。また、スエズ運河も開通したのでヨーロッパへ売れるかもしれ ない。


◇短所:現在のサトウキビ農業の問題点

①農業をすすめるために必要なお金を持っている人たちが清国に帰ってしまった。
②山賊がたくさんいて農家の家を焼かれたり、農民が殺されたりしている。
③伝染病の流行でたくさんの人が死んでしまい、農業をする人が減ってしまった。
④農業よりもお金がもらえる仕事へ変わってしまう人が多い。
⑤気候は適していても、それを生かすための機械・肥料・運搬設備がない。


◇稲造は下の目的を達成するためにどんな方法を考えたでしょうか?いろいろなアイデアが考えられます。
 新渡戸稲造になってあなたの考えを書いてみましょう。後でみんなで話し合ってみましょう。
┌──────────────────────────────────────┐
│ 台湾のサトウキビがたくさん取れるようにする(収穫を上げる)
│ 台湾のサトウキビから作られる砂糖の質を上げる(質のよい砂糖の生産)
│ 台湾のサトウキビから作られる砂糖がたくさん売れるようにする
└──────────────────────────────────────┘

 いろいろなアイデアが出された。
 3つのカテゴリーに分けて板書した。


①収穫
*もっと水がよくわき出てくる場所を見つけてサトウキビ畑にする。
*スプリンクラーなど人工的に水をまく機械を設置する。
*台湾は島国なのでまわりの海の水を真水に換えてまくことができる装置を開発する。
*外国から技術者を招き、指導してもらう。
*水の豊富な日本から水を輸出できないか?
*伝染病を止めて農業ができる人を増やさなければいけないので病院を建てる。
*用水路を造って常に水が保てるようにする。
*山賊を取り締まるために日本の軍隊を派遣する。
*井戸を掘って水源を確保する。
*外国からいい土を輸入したり、肥料を使って土壌改良をする。
*農業用の機械を日本から無料で輸入する。そして台湾のサトウキビ農家が儲かったらお金を返してもらう。
*台湾のサトウキビ農家の給料をアップしてやる気を出してもらう。


②品質
*日本から肥料を援助する。
*品種改良してもっと甘みのあるものをにする。
*地元のベテランや外国の農業技術者をリーダーにして「こだわり」の仕事を徹底させる。


③販売を
*台湾のサトウキビを海外にアピールするためにチラシなどを作る。
*海外へ売るための航路を確保する。
*サトウキビの海外輸出用の船を用意して大量に輸出する。
*台湾国内に鉄道を引いて重いサトウキビを能率的に運搬できるようにする。
*まずは台湾国内で試食会を行い、これをきっかけにして世界に台湾サトウキビを売り出す。
*大きな港を整備する。
*新渡戸稲造はスピーチがうまいので世界中で台湾サトウキビのよさをスピーチする。


 このさまざまなアイデアの出し合いで重要なのは次の2点である。

○台湾農業のためになることを考えること。
○何事も資金が必要であり、それは誰が用意するのかについて考えさせること。
 そこで、児童が自分の意見を書いているときも、発言の合間にもときどきこの点にこだわった質問を入れた。
『それはお金が必要になるけど、誰が出してくれるの?』
 という具合である。
 児童からは「日本から」「日本政府から」「台湾も日本だから政府が出す」などの回答が返ってくる。

『いろいろなアイデアが出ましたね。では新渡戸稲造が取り組んだことを見てみましょう』



<ワークシート・第4ページ>
★日本の植民地・台湾の農業のために力をつくした新渡戸稲造

 稲造は台湾のサトウキビ農業を立て直すためにどんなことをしたのでしょうか?

①種類を改良する
今まで台湾で栽培していた種類とは違うラハイナ種に変える。これは、収穫量が増える・しぼった汁が濃厚で糖分が高い・害虫などに強い、などの長所がある。
②栽培方法の改良をする
新しい栽培方法を台湾の農家にすすめる。そのためにも新しい品種にすることで「よし変えてみよう」という気持ちにすることができる。ただし、化学肥料などを買うお金は最初の5年間だけは政府が無料で配る。
③水を管理する施設を作る
いまの台湾ではおけに水を入れてまいているだけだ。水を人工的に管理することができて、30~40%は確実に収穫が増えるだろう。その証拠に米を作る水田は水を管理しているが、その近くのサトウキビ畑では、他のサトウキビに比べて1.5倍の大きさに成長している。そこで、水田の中でうまくいっていないところだけ、サトウキビ畑に変える。なお、施設を作るために政府が補助金を出す。
④新しい土地を開拓する
サトウキビ畑のための新しい土地を開拓する。そのためには台湾の人たちにサトウキビに適した土地を宣伝したり、開拓に成功したら無料でその土地の権利を与える。さらに、砂糖製造工場を建設したらこれを特別に保護してもうかるように助ける。
⑤砂糖工場に機械を導入する
いまの台湾では水牛と人の力でサトウキビをしぼって砂糖を作っているところが多いが、機械を使えばもっと多くの汁をしぼり出すことができてムダがないし、品質も高くなる。そこで、小さい機械なら政府が貸し出すか、安い値段で売る。大きい機械を使って砂糖工場を経営してみたいという人がいれば、お金を援助する。また、経営に成功したらボーナスを出す。

新渡戸稲造は、植民地の目的について「その土地の文化を進歩させて、それを広げることだ。ただ単にもうけるためにやることではない」と言っています。西洋の国々は植民地を自分の国の利益を上げる場所としか考えていなかったようですが、日本は新渡戸稲造のように自分の国の予算から貴重なお金を出し、道路・鉄道・港・ダム・学校などを作りました。また、衛生状態をよくしたり、匪賊などをとりしまって安心して生活できる環境を整備しました。



 児童の感想を見てみよう。

*新渡戸稲造さんは西洋と違って、自国だけではなく、植民地の人々のことも考えていたのですね。いい人だと思いました。台湾の人も日本の植民地でよかったな、と心のどこかで思ったかもしれません。

*植民地は、ただ利益を上げたりするだけのものだと思っていたが、日本はそんなことをしないで植民地になっている国の人も安心してくらせるように活動していて、心が広いと思った。

*新渡戸さんは西洋とは違って、植民地でもちゃんときれいにしたり暮らしやすい環境を自分から進んで取り組んですごいと思いました。西洋の国より思いやりがあると思いました。

*この新渡戸さんの考え方は世界でも珍しい考え方だ。植民地に道路や鉄道を通すというりっぱな考え方は後に世界に大きな影響をもたらすかもしれない。

*日本政府は植民地をよくしようという気持ちが強いことがわかりました。新渡戸さんの台湾でのサトウキビ作りを見ていると、その土地の文化を進歩させることが大切だと言っていることに納得できる。

*植民地は自分の国の利益を上げる場所なのに、この場合は日本が損をしている。だから、とても優しいと思った。この仕組みは日本の本部と支部みたいだ。稲造のしていることはすばらしいけど反対派の人が日本国内にはいるような気がする。

*新渡戸稲造は、植民地を儲けるためだけには使わないで、その土地の長所を生かし、その国や地域のよさを伸ばしていこうと考えているのがすごいことだと思いました。匪賊を取り締まって安心してくらせるようにしたのも、僕が台湾に住んでいたら「日本はとてもいいことをしてくれtな」と思ったと思います。
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