授業づくりJAPANの「日本人を育てる授業」

わたしたちは誇りある日本人を育てたい。真の国際派日本人を育てたい。

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服部剛の道徳 3 「日本人の心・さくら」(飯島利一原作)

★服部剛さんの道徳3は中学校学習指導要領道徳教育の内容、「4 主として集団や社会とのかかわりに関すること。」の「(9) 日本人としての自覚をもって国を愛し,国家の発展に努めるとともに,優れた伝統の継承と新しい文化の創造に貢献する。」を指導するための授業です。
この授業は、ブログ:授業づくりJAPAN TOKIO「日本史 どうでしょう」代表の飯島利一(東京・高校・地歴公民)さんの授業『さくらから日本人の心を知る』を中学生向けに改変したものです。

桜1

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           【ワークシート】

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道徳ノート No     「日本人の心」     
   年     組  名前(                   )   

 
1.次の(      )のなかに入る言葉は何でしょう。

  世のなかに 絶(た)えて(      )の なかりせば 春の心は のどけからまし (『古今和歌集』)

  上の歌は、平安時代初期の貴族で、歌人として有名な在原業平(ありわらのなりひら)の歌です。
 
 「世の中に、( )がなかったら、春はさぞかしのどかに過ごすことができただろうに」
  という意味です。

 春に何がなかったら、心騒(さわ)がず、のんびりとできるのでしょうか?
        ヒント)①遠山の金さん ②上野公園・靖国(やすくに)神社 ③入学式・新入生


2.歌を聴きましょう。


3.あなたは、(     )にどんなイメージを持っていますか? 簡単に書いてください。


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→【資料1】へ


4.西行法師は、「願わくば」さくらの花の下で、「あること」を叶(かな)えたいと思っていました。
その「あること」とは何でしょうか。

     あ) 宴会(えんかい)がしたい   い) 踊りたい  う) 死にたい  え) ゆっくり眠りたい

→【資料3】で確認しよう


5.次の歌は、江戸時代後期の国学者・本居宣長(もとおりのりなが)の詠(よ)んだものです。〔  〕に入る言葉は何でしょう?

  敷島(しきしま)の〔     〕心を 人問(と)は(ワ)ば  朝日ににほふ(オウ) 山(やま)桜花(さくらばな)
                        
                                                     ※「敷島」とは日本のことです。
  
宣長(のりなが)は、「朝日に照らされて匂(にお)いたつ山桜の花」を何にたとえたのでしょうか。
             ヒント ①我が国の別名 ②古代に奈良の方にあった政権 ③巨大戦艦

→【資料4】で確認しよう


6.今日の勉強を通して、学んだことや感想を書きましょう。

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         道徳資料「日本人の心」

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【資料1】──────────────────────────────────────────

 「花見(はなみ)に行こう!」って言ったら、まず絶対に「さくら」を見に行きます。「花見だぁ」とバラやチューリップを見に行く日本人はいないでしょう。
 みなさんは、さくらからどんな連想をしますか。今日は、私たち日本人が、どんな想いでさくらを見てきたのか、さくらは日本人にとってどのような存在なのか、歌を通して探っていこうと思います。
 近年でも、「さくら」のつく大ヒット曲がいっぱいありますね。
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【問1】 次の曲は、さくらのどのような様子を歌っていますか? 共通することは何でしょう?

  1) さくら ( 森山直太朗(なおたろう) )
  「さくら さくら 今咲き誇(ほこ)る 刹那(せつな)に散りゆく運命(さだめ)と知って」「さくら さくら ただ舞い落ちる」

 2) 桜 ( コブクロ )
  「桜の花びら散るたびに 届かぬ思いがまた一つ」

 3) さくら ( ケツメイシ )
  「さくら舞い散る中に 忘れた記憶と君の声が戻ってくる」「花びら舞い散る 記憶舞い戻る」

  4) SAKURA ( いきものがかり )
  「さくら ひらひら舞い降りて 落ちて 揺れる想いのたけを抱きしめた」
  「君と春に願いし あの夢は 今も見えているよ さくら舞い散る」

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【答え】それぞれの詩に共通していえることは、いずれも
「さくらが〔       〕いる情景(じょうけい)」に自分の想いを託して歌っていることです。
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【資料2】──────────────────────────────────────────

 なぜ「咲きはじめ」や「満開」ではないのでしょうか? それは、歴史から確かめることができます。

【問2】 次は鎌倉時代の歌人、藤原実定(ふじわらのさねさだ)の歌です(『新古今和歌集』)。
     〔  〕に入る言葉は何でしょうか? 実定は、さくらが「散りゆくさま」にもっとも
ふさわしい言葉は、これ以外にないと言っています。あ)~う)から選びましょう。

   ────────────────────────────────
〔   〕を ほかにもいは(ワ)じ 桜花(さくらばな) 咲きては散りぬ あは(ワ)れ世の中
  ────────────────────────────────
                        あ) うれしさ い) かなしさ  う) はかなさ

 これは日本的な感性です。藤原実定(ふじわらのさねさだ)は、貴族から武士の世にかわり、時代の移ろいを嘆(なげ)いていました。
 満開のさくらが散っていく様子は、諸行無常(しょぎょうむじょう)という仏教的な「無常観(むじょうかん)」を表現しています。歴史で勉強しましたね。(覚えてる?)
 この無常観(むじょうかん)は、「もののあは(ワ)れ」という日本人独特の情緒(じょうちょ)につながっています。「もののあはれ」とは、人間の「はかなさ」や悠久(ゆうきゅう)の自然の中で「移ろいゆくもの」を美しいと感じる感性のことです。
 散りゆくさくらが美しいと思うのは、まさにこれにあたるといえるでしょう。
 さて、さくらを最も愛した歌人といえば西行法師(さいぎょうほうし)です。西行は『山家集(さんかしゅう)』のなかで、さくらの歌を140首も詠(よ)んでいます。


→道徳ノート4へ


【資料3】「さくら」に託(たく)された日本人の心────────────────────────── 
 
  次の歌は、西行がとてもさくらに憧(あこが)れていたことを物語るものとしてよく知られています。
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  ねがは(ワ)くは 花の下にて 春〔   〕なん そのきさらぎの 望月(もちづき)のころ
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 実際に、この歌の通り、西行はさくらの季節、満月のもとで生涯を閉じたということです。西行はさくらとの一体化を望むほど、その美しさにのめり込んでいたのですね。

 ここで、数学者の藤原正彦(ふじわらまさひこ)さんが書いた『国家の品格』の一節を紹介します。

「悠久(ゆうきゅう)の自然と儚(はかな)い人生との対比の中に美を発見する感性、このような「もののあはれ」の感性は、日本人がとりわけ鋭(するど)い。
 この一例が桜の花に対するものです。桜の花はご存知のように本当に綺麗(きれい)なのは、たったの三、四日です。しかも、その時をじっと狙(ねら)っていたかのように、毎年、風や嵐が吹きまくる。それで「アー」と思っているうちに散ってしまう。
 日本人はたった三、四日の美しさのために、あの木偶(でく)の棒(ぼう)のような木を日本中に植えているのです。桜の木なんて、毛虫はつきやすいし、むやみに太いうえにねじれていて、肌はがさがさしているし、花でも咲かなければ引っこ抜きたくなる木です。
 しかし、日本人は桜の花が咲くこの三、四日に無常(むじょう)の価値を置く。たった三、四日に命をかけて潔(いさぎよ)く散っていく桜に、人生を投影(とうえい)し、そこに他の花とは別格の美しさを見出している。だからこそ桜をことのほか大事にし、「花は桜木(さくらぎ)、人は武士」とまで持ち上げ、ついには国花(こっか)にまでしたのです。
 アメリカ・ワシントンのポトマック川沿いにも、美しい桜が咲きます。しかしアメリカ人にとってそれは、「オー ワンダフル」「オー ビューティフル」と眺(なが)める対象に過ぎないのです。」(藤原正彦『国家の品格』新潮新書)


 ◇「朽(く)ちゆくもの・枯(か)れゆくもの・滅びゆくもの」に美しさを感じる心は、欧米人には、およそ理解できない日本人独特の感性なのかもしれませんね。


→道徳ノート5へ


【資料4】 さくらのイメージ ──────────────────────────────── 

 千年を超える長い歴史の中で、さくらは日本を象徴する花になりました。
 そんなさくらを通して、本居宣長(もとおりのりなが)は、「朝日のもとで香る山桜(やまざくら)の花」のような清々(すがすが)しい心を、日本人の心であると表現したのです。
 では、「大和心(やまとごころ)」とはどんなものなのでしょうか?
 前の5千円札の肖像(しようぞう)だった新渡戸(にとべ)稲造(いなぞう)の著書『武士道』から、次の文章を読んでみましょう。

── (意訳です)────────────────────────────────────── 
<サクラは私たち日本人が古来から最も愛した花である。そしてわが国民性の象徴(しょうちょう)であった。
 宣長(のりなが)が歌った「朝日ににほふ(オウ) 山ざくらばな」という下の句に特に注目してほしい。
 大和魂(やまとだましい)とは、ひ弱(よわ)な人工栽培ではない。それは日本の風土に固有のものである。
 また、サクラの花の美しさには気品があること、そしてまた優雅(ゆうが)であることが、他のどの花よりも「私たち日本人」の美的感覚に訴(うった)えるのである。
 私たちはヨーロッパ人と、バラの花を愛(め)でる心情をわかちあうことはできない。バラの花はいつの間にか散り果てるのではなく、枝についたまま朽(く)ち果てることを好むかのようである。その生への執着(しゅうちゃく)は死を嫌い、恐れているようでもある。
 私たちの日本のサクラは、その美しい粧(よそお)いの下にとげや毒を隠(かく)しもってはいない。自然のおもむくままに、いつでもその生命を棄(す)てる用意がある。その色合いは決して華美(かび)とはいいがたく、その淡(あわ)い香りには飽(あ)きることがない>


→引き続き【資料5】を読もう


【資料5】1000年以上の時を超えて ──────────────────────────────

 明治時代、新渡戸(にとべ)は、日本の武士道を世界に紹介するために英語でこの本を書きました。
 日本人の精神をさくらにたとえ、パッと咲いて、パッと散るさまに日本人の高潔(こうけつ)さ・いさぎよさという美徳(びとく)を見出しているのです。
 時が移り、昭和の時代になっても、さくらが示す日本人の美徳(びとく)は受け継がれました。
 昭和16年(1941)、大東亜(だいとうあ)戦争(太平洋戦争)が始まりました。命を賭(か)けて過酷な戦争に立ち向かった兵隊さんたちは、散りゆくさくらに自分を重ね合わせました。

1)  いざさらば 我は御国(みくに)の 山桜(やまざくら)
            母の御元(みもと)に かえり咲かなむ(ン)

               (海軍中尉(ちゅうい)、緒方(おがた)襄(じょう) )
 緒方(おがた)中尉(ちゅうい)は、関西大学在学中に出陣(しゅつじん)しました。神風(かみかぜ)特別攻撃隊に志願(しがん)して、爆弾とともに敵艦に突入、戦死しました。
 この歌を読んで、自分の息子の思いを知った母、三和代(みわよ)さんは次の歌を詠(よ)みました。

2)  散る花の いさぎよきをば めでつつも
          母のこころは かなしかりけり


 緒方(おがた)中尉(ちゅうい)は、祖国(そこく)日本のために命を捧(ささ)げる高潔(こうけつ)さ・いさぎよさを、散りゆくさくらに託(たく)したのです。

3)  蕾(つぼみ)にて 散るも又(また)よし 桜木(さくらぎ)の
                  根の絶(た)ゆことの なきを思へ(エ)ば

             (海軍少尉(しょうい)、滝沢(たきざわ)光雄(みつお))

 滝沢(たきざわ)少尉(しょうい)は、神風特攻隊としてレイテ湾に突っ込み、戦死を遂(と)げました。
 「蕾(つぼみ)のまま散ってもよい、日本が無事ならば…」と詠(うた)った滝沢(たきざわ)少尉(しょうい)は、何歳だったと思いますか?
 実は、皆さんの少し上、18歳でした。

 やはり、日本人にとって「花」といったら、「さくら」なのだなという実感が湧(わ)いてきませんか。
 日本人は、その時代の心情を、さくらに託(たく)してきたという長い歴史があります。まさに、さくらは私たち日本人を代表する、日本を象徴(しょうちょう)する花と言えるでしょう。
 そして、日本人が受け継(つ)いできた桜のイメージは、1000年以上の時を超えて、現代のヒット曲にまでつながっているのですね。


→道徳ノート6へ

桜2
  こういうのもありましたね →
 綾瀬さんは凛々(りり)しいですね(は)
桜3


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       授業の手引き

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道徳ノート№ 「日本人の心」 教師用

1.次の(      )のなかに入る言葉は何でしょう。

  世のなかに 絶(た)えて(  さくら  )の なかりせば 春の心は のどけからまし (『古今和歌集』)

  上の歌は、平安時代初期の貴族で、歌人として有名な在原業平(ありわらのなりひら)の歌です。
 
 「世の中に、( さくら )がなかったら、春はさぞかしのどかに過ごすことができただろうに」
  という意味です。

 春に何がなかったら、心騒(さわ)がず、のんびりとできるのでしょうか?
        ヒント)①遠山の金さん ②上野公園・靖国(やすくに)神社 ③入学式・新入生


2.歌を聴きましょう。

コブクロと森山直太朗の曲を聴かせます。できればPVで。

3.あなたは、( さくら )にどんなイメージを持っていますか? 簡単に書いてください。

    率直に書く
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★→【資料1】へ。引き続き【資料2】を範読したら、次の問いへ



4.西行法師は、「願わくば」さくらの花の下で、「あること」を叶(かな)えたいと思っていました。
その「あること」とは何でしょうか。

     あ) 宴会(えんかい)がしたい   い) 踊りたい  う) 死にたい  え) ゆっくり眠りたい

→【資料3】で確認しよう


5.次の歌は、江戸時代後期の国学者・本居宣長(もとおりのりなが)の詠(よ)んだものです。〔  〕に入る言葉は何でしょう?

  敷島(しきしま)の〔 大和 〕心を 人問(と)は(ワ)ば  朝日ににほふ(オウ) 山(やま)桜花(さくらばな)
                        
                                                     ※「敷島」とは日本のことです。
  
宣長(のりなが)は、「朝日に照らされて匂(にお)いたつ山桜の花」を何にたとえたのでしょうか。
             ヒント ①我が国の別名 ②古代に奈良の方にあった政権 ③巨大戦艦

→【資料4】で確認しよう


6.今日の勉強を通して、学んだことや感想を書きましょう。

● 歌の解釈で、よくわからないものは教師まで。
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● 難しいことはいいので、日本人にとって「桜」は格別な存在であることを理解させたい。
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● 「歴史的視点に立って、桜を観賞する」心を育てたい。
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● 1000年以上にわたって日本人の心をとらえ桜を通して、日本人の伝統的精神を知るよすがとしたい。
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